1. Code for Japan Summit 2017 開催レポート

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Code for Japan Summit 2017 開催レポート

 

年に1回のシビックテックのお祭り、Code for Japan Summit 2017 が、先日無事終了いたしました。

結果的には、昨年を上回る700名の参加者(2日間の延べ人数)に参加いただき、53のセッションを無事終了することができました。

今回は、自治体職員の数が昨年以上に多く、とても積極的に意見交換をしてくれていたのが良かったと思います。この記事では、今回のサミットの特徴をご紹介します。

Twitter まとめはこちら

多様な参加者

今回も、エンジニア、公務員、会社員など様々な属性のメンバーが集ってくれました。特に自治体関係者が多かったように思います。
チケット申し込み時の属性のグラフはこちら。当日受け付けのメンバーは集計できていませんが、大きくは変わらないと思います。

野良猫公務員のセッションや、ギーク公務員のセッションなど、公務員メインで構成される企画やワークショップも多く、全国の尖っている公務員が集まり、市民クリエイターとつながる場というのはCfJサミットならではなのではないかと思います。私もギーク公務員のセッションを担当しましたが、立ち見も出るほど盛況で、セッションが終わった後も交流が活発に行われていました。

多くの自治体職員は他の自治体のやっていることはあまり知らないですし、公務員同士の組織を超えた繋がりはあまり無いものですが、Code for Japan というネットワークを通じてこうやって新たな絆ができるのは、嬉しいことです。

また、子供向けワークショップもセッションと同じ会場で展開したため、子供連れでの参加者もたくさん来場いただきました。登壇者の最高齢は、81歳でiOSのアプリを作り、Apple のイベントWWDCにも招待されたという若宮さんもおり、年齢的にも幅広く参加者が集まりました。

若宮さん写真

 

今回のテーマであるボーダレスというテーマにふさわしく、車椅子体験や、しあわせの村のユニバーサルマップアプリ、「だれでもナビ」の体験ツアーなどもありました。

車椅子体験ブース写真

コラボレーションツールの活用

ちょうど2週間前に台湾の Civic Tech Fest というイベントで活用されていたので、HackMD という共有ノートを使ってそれぞれのセッションに対してノートを準備し、参加者が誰でも書き込むことができるようにしました。

http://folder.code4japan.org/ から、当日の議事録や写真を振り返ることができるようになっています。
よく、カンファレンス中にPCでメモを取っている人がいますよね。それならば、それをオンライン上で皆で取れるようにしてしまえ、というわけです。
今回この試みはとてもうまく行ったと思います。一応各会場に議事録ボランティアをアサインしてはあったのですが、全てのセッションの議事録を取るのは大変ですし、理解が追いつかないこともあります。
そんなときでも、セッションに参加している誰かが議事録を書いてくれており、セッションに参加できなかった人でも内容がわかるようになりました。

また、神戸市長に登壇してもらったパネルディスカッションでは、 sli.do という質問ツールを使い、参加者からも質問を貰いながら進行をしました。リアルタイムに質問を貰いながら、いいね数が多い物からピックアップしながら進行をしたのですが、手を上げてもらい質問を受け付けるよりも、質の高い質問を選別することができとてもやりやすかったです。

市長登壇セッションの模様

世界との繋がり

シビックテックは世界中で盛り上がっています。Code for Japan Summit では毎年 Code for America からゲストスピーカーを呼んでいますが、今年は Code for Pakistan の設立者でもあり、Code for All というグローバルネットワークのメンバーでもある Sheba Najmi さんと、台湾で g0v (gov zero) というシビックテックコミュニティを運営している Wu, Min Hsuan (ttcat) さんをゲストスピーカーとしてお呼びしました。
Code for America の話は日本でも知っている人は多いですが、パキスタンやメキシコ、ドイツといった他の国の Code for の活動を知っている人は日本では少ないのではないでしょうか。例えば、メキシコでは、政府が930万ドルも浪費してうまく動かなかったシステムと同じようなものを、市民がたった10日で、9300ドルの費用で開発をしてしまいまったそうです。
Code for All は、13カ国の Code for が集まり、各国間の活動の情報共有や、コラボレーションプロジェクトを一緒に行っていくための組織で、Code for Japan もネットワークに参加しています。Sheba さんは、最初から完璧なプランを立てるということは無理で、コミュニティと話をしながら、プロセスに参加をしてもらいながら都市を作り上げていくことこそが必要で、ユーザーを中心にした設計と、参加型デザインの重要性を分かりやすく説明してくれました。

Sheba Najmi さん

議事録や動画をこちらから確認できます

5年前に立ち上がった台湾のシビックテックコミュニティ g0v は、現在相当盛り上がっています。隔月でハッカソンをやり続けてきた結果様々なツールも生まれているそうですが、驚いたのは、長年g0vコミュニティーに参加しているハッカー、Audrey Tang 氏の話。Audrey は、去年史上初のトランスジェンダー閣僚となり、今ではオープンガバメントの推進と行政のデジタル化に力を入れているということです。
また、g0vの文化と信条という、Ask no why nobody is doing this. You are the “nobody”!
(誰もやらないというのなら、まず自分からその「誰」になれ!)という言葉は、私も強く共感しました。

ttcat写真

議事録や動画をこちらから確認できます

翌日には International Roundtable というセッションを行い、どのように日本から海外への情報発信を行うかや、Code for All コミュニティとの協働をどのように行っていくかをディスカッションしました。
色々な意見が出ましたが、言葉の問題の前に、お互いの国の文化の理解や、人と人との繋がりが重要という意見が多かったように思います。その為に、海外のカンファレンスに出ていったり、海外の人をこちらのカンファレンスに呼んだりといった活動を行っていくことから始めるのが良いのではないかということになりました。

議事録はこちら

ハイレベルなグラフィックレコーディング

CfJサミットと言えばグラフィックレコーディング。4年前のサミットで、日本ではあまり例を見なかった大規模なレコーディングを行ってから、Graphic Recorder Network さんとは毎年新たなチャレンジを行ってきました。
今回も総勢19名のチームで参加いただき、全てのセッションをレコーティングしてもらっています。なんといっても圧巻だったのは、International Roundtable のグラレコです。

International_グラレコ

英語かつ、プレゼンテーションではなくフリーディスカッション形式のセッションをまとめ、しかも日本語でアウトプットするというとんでもない技が繰り出されていました。
これはさすがに一人でやりきることは難しく、チームによる総力戦だったそうです。「チームとして書く」という経験の豊富さがGraphic Recorders Networkの強みなんだなぁとも思いました。
GRNの三澤 直加さんが、「みんな命を削って書いてる」と言ってましたが、本当に凄い仕事で、海外ゲストのShebaも「どうしてこんな凄い人たちを見つけたのか」と驚いてました。
来年は、もっと双方向になる仕掛けを考えたいと思います。
グラレコメンバーに感謝です!

学生の頑張り

今回は、学生主体のセッションが2つありました。(【U30限定】Civic Tech Ideathonシビックテック初心者用セッション:学生と一緒にネクストアクションを考えよう の2つ)
Code for Japan の活動をインターンとして支えてくれた池田君や、Code for America へ一緒にインタビューへ行った大西くんなどが、こちらは一切指示などを出さない中で自発的に2つのセッションを発案し、仲間を集めてやり遂げたことがとても嬉しかったです。
また、サミット期間の間に、Code for Youth という若手向け Code for が発足しました。

 

早速、台湾g0vツアーなども企画しているそう。
彼らの今後がとても楽しみです。
Code for Youth に興味が有る方は、是非こちらをご覧ください。

自発的なボランティアスタッフ

今回大きなトラブルもなく無事開催できたことは、スタッフのおかげです。Code for Japan Summit は毎回たくさんのボランティアが協力してくれています。今回は Code for Kobe が地元側のホスト役で、ボランティアスタッフは総勢50名でした。
初の関西開催ということもあり、準備はこれまでより大変な点もたくさんありました。特に、CfJ 事務局側と神戸側とのコミュニケーションもオンラインでの確認に頼るため、会場であるしあわせの村との調整などは難しかったようです。どこまでをお願いして、どこからを CfJ 本体が引き取るのか?といったところの線引も難しく、混乱が生じたこともありました。
しかし、さすがシビックテックのコミュニティだけあり、自発的に動けるメンバーが集まり、手薄になっているところを積極的に拾いあって、助け合いながら運営が進んでいきました。
特に、昨年のサミットにボランティア参加したメンバーが今回は仕切り側に回っており、とても良い流れになっていました。
献身的なボランティアの皆さんに、感謝です。

Code for Japan Summit が大切にすること

昨年度掲げた7つを、再掲したいと思います。

1. 官民協働の象徴としての場
行政職員とサミット自体を「ともにつくる」ことで Code for Japanの理念を具現化する

2. You are not alone
各地で活動している人を繋げ、大きな動きの一部として勇気を持ってもらう

3. 課題やアイデアの共有
社会を変えるための具体的なアイデアや活動を共有する

4. Next step
自己満足で終わらず、ポジティブにネクストアクションを考える場とする

5. Next generation
常に新たな人達を巻き込む。次の世代の芽を感じれる場にする

6. Tech is Fun!
子どもたちよりも大人が テクノロジーを楽しむくらいの場作りをする

7. 自治の場
自立したコミュニティらしく、自主的に各々が動く

今年も、全てが具現化された、素晴らしいサミットでした。
来場された皆さん、登壇いただいた皆さん、サポーター企業/個人の皆さん、セッションチェアの皆さん、スタッフの皆さん、本当にありがとうございました!
来年のサミットもお楽しみに!


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