はじめに
Civic Tech Fun! Fun! Report! 2025年4月号は、ハウモリ、Code for Giin、Code for Nagasaki、Code for Japanの4団体のレポートを掲載しています。
北海道森町では「非公式オニウシ学園中等部学園祭」という何やら気になる名前のイベントが開催。セッションのタイトルも『街に学校がなくなる日?』などとても刺激的です。そして、お久しぶりのCode for Giinからは議員あるあるの話題でクスッと笑ってしまいました。Code for Nagasakiからはデジタルガバナンスという石井さんらしからぬ(?)テーマのイベントレポートが届いています。
今回も各地のFunFunレポートをお楽しみください!
協力:山形さん(ハウモリ)、八木さん(Code for Giin)、石井さん(Code for Nagasaki)
ハウモリ/ Code for Mori
北海道の小さなまち、森町で開かれた「非公式オニウシ学園中等部学園祭」!!
Code for Japanの後援&スポンサーもいただいた本イベント。
名前はちょっとゆるめですが、実は超本気の「地域を考えるイベント」でした。参加した住民のみなさんの熱量は、まだまだ肌寒かった2月の寒さを吹き飛ばすほどでした!!
イベントは3つのセッションによって構成。最初のセッションは、『街に学校がなくなる日?』という、ちょっとドキッとするテーマ。
町の高校が無くなるかもしれない危機を前に、地域と学校がもっと一体になって動こうよ!という話です。
「DXハイスクール構想」なんていうカッコいい言葉が飛び出して、探究学習に生成AIも導入してみようとワクワク感満載。地域の魅力を学校の授業に取り込んだり、インターンシップを仕掛けたりするアイデアが飛び交って、町民も「こんなことやったら面白そう!」と大盛り上がりしました。
次のテーマは、『お金を使ってもらうって、どういうことだろう』というストレートな問いかけ。
クラウドファンディングにより実施された、地域資源を活かしたカヌー製作プロジェクトの紹介や、ふるさと納税で外の人たちを町のファンにする方法についても話が及び、「観光客じゃなくて関係人口を増やすことが大事」というアイデアが共有されました。そんな関係人口を増やすカギは、「町民自身が自分の言葉で町を語ること。」
もっとこの町の暮らしを楽しもうよ!という前向きなムードでセッションは終了。
最後は、『魅力という幻想。「自然が魅力」って、一体なんだろう?』という深いような、ふわっとしたようなテーマ。
確かに「自然が魅力」と言うのは簡単だけど、それって具体的にどういうこと?というツッコミから話がスタートしました。
田舎町は「自然」が魅力といいがち。でもその「自然」の一言ではなく、自分たちが暮らす町の魅力をちゃんと外に発信すれば、それが町を応援するファンづくりにつながる。ふんわりした魅力から脱却して、「この町のここが好き!」をもっと強く言おうよ!!とまとめられました。
デジタルアーカイブの展示もしてました
「シビックテック」も街の未来を自分たちで、ちゃんとやっていこうぜ!という発想だと思ってますが、そもそも街の未来を作る主役は町民自身だということ。
地域の課題や魅力を一緒に考え、自分たちで発信していく。ちょっと硬い話題もあったけど、参加者はとにかく明るくて前向き。
終わる頃には「次も絶対やろう!」という声があちこちから聞こえてきて、この町はまだまだ元気にいける、と確信できたイベントでした!!
今度は全国から北海道森町に来てもらいたいっす!!
詳しくはこちらも見てね!!
Code for Giin
🧠【議員という生き物、議員あるある】by Code for Giin
こんにちは。Code for Giinです。今月のテーマは「議員あるある」。つまり、議員という謎めいた生き物の生態観察レポートです。どこか人間くさくて、でもやっぱりちょっと宇宙人。今回はそんな彼らの“あるある”を勝手に愛でてみました。
🐢 1. 話が長い(本人は短くまとめたつもり)
議員という生き物は「簡潔に」が苦手。5分で済む話を20分に伸ばすスキルは標準装備。しかも「今日は端的に言います」と言ったあとに長編が始まるのが定番。彼らにとって、前置きは本編です。
🎆 2. まつり会場に瞬間移動 → 写真撮影 → コメント芸
夏祭り、秋まつり、どんな小規模イベントにも抜群の嗅覚で出没。写真撮影は一瞬、コメントは「地域の皆さんと一緒に準備を進めてまいりました」など、まるで裏方までこなしたような美文がSNSにアップ。実際は15分滞在して次の会場にテレポート。議員は実は分身の術を使っている説、まだ否定できません。
🗂 3. 自分の発言を議事録で発見できないとちょっと機嫌が悪くなる
「さっき言ったのに議事録に載ってない!」とムッとする瞬間、議員の“自意識センサー”が作動します。だいたい誰も気づいてないので、あとでこっそり追記されるという小さなドラマも。目立ちたい気持ちと議事録が密接につながってるのは、もはや議員の進化の証です。
⏰ 4. 時間を守るのは「遅れる時だけ」
会議には30分前に来て、雑談に熱中し、本題は会議終了5分前から。結果、「続きは次回」が議会の伝統芸能に。いつも急がないのに、なぜか「急いでまとめましょう」だけはよく言う不思議。
📣 5. 「市民の声」は万能カード
「市民の声を受けて〜」という言葉は、なんでも通す魔法の呪文。でも「どこの誰の声?」と聞くと、「まぁいろいろと…」と急にふわっとするのもお約束。彼らにとって“声”は、もはやスピリチュアルな存在です。
それでも、我々Code for Giinは信じています。議員も市民も、テクノロジーを通してもっとつながれるはず。ただし、分身の術は禁止です。
※CodeForGiinのやぎーん(八木)です。今回は、議員あるあるというテーマでChatGPTと対話しながら原稿を作ってみました。うーん、AIはネット上の情報から作っていると思うので、議員に対するネット上でのイメージが何となくわかります。
Code for Nagasaki
昨年12月から取り組み始めたオンライン勉強会の話をします。転勤で長崎に引っ越してきて、改めてシビックテックを続けていくにあたり1からシビックテックについて勉強したいと思うようになりました。
そこで、月1回オンラインで勉強会をしようと考えたのが「みんなの夜学シビックテック編」です。ひとつのテーマについて生成AIでつくった教科書をもとに集まったメンバーで勉強をする方式にしました。
4月のテーマは「市民参加とデジタルガバナンス」です。なんだか難しそうで尻込みしてしまいます。いままでの私なら絶対興味を示さないテーマですw。
ただ、食わず嫌いも良くないと生成AIにつくってもらった教科書がこちらになります。
市民参加とデジタルガバナンス 教科書
そもそも「ガバナンス」という言葉の意味が分からなかったので、その定義から始めて、国家のガバナンス、企業のガバナンス、デジタルガバナンスと勉強していきました。デジタルガバナンスという言葉は幅が広く、いろいろな場面で使われるためイメージがしにくかったことに気づきました。つまり、同じ言葉をつかっていても指し示していることがちがう同音異義語のような使われ方をしています。
生成AIに分かり易く説明してもらいたくて「デジタルガバナンスって何?」と聞くと「インターネットやコンピューターを使って、みんながもっと便利に、安心して暮らせる仕組みをつくること!」という回答をしてくれました。なるほど。
シビックテックの目指していることととても近いですよね。目指すところはデジタルガバナンスもシビックテックも同じで、目指し方の方向性が違うだけなんです。
と、こんな感じで教科書を集まったみんなで話しながら、宿題もこなしつつやっています。5月のテーマも決まっていて「ソーシャルインパクト」です。興味ある方はぜひ参加してみてくださいね。
5/21(水)20:00 - 21:00 「みんなの夜学シビックテック編 ソーシャルインパクト」https://fb.me/e/33P4v2zy9
Code for Nagasaki 石井でした。
Code for Japan
Luma
皆さんはイベント開催のサービスは何を使っているでしょうか?多くのシビックテック団体同様にCode for JapanではこれまでPeatixを使っていましたが、最近はLumaというサービスに乗り換えようとしています。検討中の方もいるかもしれないので、Lumaの良いところをご紹介します。
- デザインがおしゃれで、切り替えができる
- 画像が用意されているなどイベント作成が楽
- イベントごとに管理者などの権限付与ができる
- APIがあるので、他サービスとの連携が可能
- イベントのタグなど細かい設定が可能
もちろん、Peatixのフォロワーもたくさんいるので、しばらくはPeatixでもイベントを立てる運用ですが、皆さんも良かったら試して見てください!
偽情報イベント
4/11に「コミュニティノートで分析する兵庫県知事選挙」というイベントを開催しました。このイベントでは、Code for Japanと法政大学社会学部藤代裕之教授が共同で行った兵庫県知事選挙におけるX(旧Twitter)のコミュニティノートの分析を説明しましたしました。
この研究では、選挙に関連するコミュニティノートがほとんど公開されておらず、現状、選挙時の偽・誤情報対策としては機能不全といえることなどが分かりました。当日は、専門性の高い参加者の方々と色々と質疑応答ができて、登壇者としてもとても勉強になりました。
6月にも、選挙をテーマにしたイベントを開催するので、ぜひご参加ください!