PLATEAUの3D都市モデル整備都市でまちづくりDX研修を実施

2024.01.15 | 活動レポート

Code for Japanでは、今年度、国土交通省事業「Project PLATEAU」の一環として、「まちづくりのDXの推進に向けた地方公共団体のデジタル・ケイパビリティ向上業務」を受託し、5月から12月にかけて、PLATEAUの3D都市モデル整備都市である熊谷市、横須賀市、豊橋市、新潟市の4都市でまちづくりDX研修を実施しました。研修内容とともに受講者である自治体職員の皆さんにどのような学びがあったのか、小田原市から出向し、Code for Japanで活動している小島がレポートします。
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Project PLATEAUとは

「Project PLATEAU」とは、国土交通省が進める全国の3D都市モデルを整備し、そのオープンデータ化を進めるプロジェクトです。3D都市モデルは、都市活動に関わるあらゆる地理空間情報の「視認性・再現性・双方向性」を高め、課題の見える化やその対応策の検討、関係者間での合意形成などに役立てることができます。
PLATEAUの3D都市モデルは、特定のソフトウェアに依存しない、国際標準かつオープンな規格によって記述されたデータをオープンデータとして提供しているため、誰もが様々な用途でユースケース開発を行うことが可能となっています。
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まちづくりDXを推進するための自治体職員向け研修

国土交通省では、デジタル技術等を活用し、まちづくりに関する従来の空間的、時間的、関係的制約を外し、従来の仕組みを変革していくことを「まちづくりDX」として、「豊かな生活、多様な暮らし方・働き方を支える『人間中心のまちづくり』 」の実現を目指しています。
「Project PLATEAU」においても、3D都市モデルの価値を引き出し、さらに活用されることでまちづくりDXが実現されることを目指していますが、それには、自治体職員による3D都市モデルを含めたデジタル技術の理解やデジタルスキルの習得が重要です。
そこで、自治体職員がPLATEAUをはじめ、まちづくりに関するデータを扱い、まちづくりDXの業務に役立てていくための知識やスキルを身に着けることを目的とした研修プログラムを実施しました。
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「自治体の実務」をテーマに3D都市モデルを活用した課題分析、解決策の提案を目指す

今回の研修は、全5日間、各日4時間のプログラムを実施しました。
都市計画・防災・デジタル・企画・商業・観光など、様々な所管の職員に受講してもらい、各自治体、2名6チームを基本に行いました。
今回の研修は、「まちづくりDX」を実現するためのスキルや知識を深めることを目的としていますが、自治体職員の業務は多岐に渡り、それぞれ所属によって全く異なる業務をしていますが、3D都市モデルをはじめ、今回活用した地理情報システムGISのオープンソースであるQGISの操作はかなり専門的なものになります。
受講者がいかに自分ごととして捉え、学び、今後の業務に活かされる研修とするため、誰もが身近に関わる「防災・災害対応」をテーマとしたワークショップを構成しました。
そして、講義にはハンズオンを交えながら、オンラインによる個別相談を各回の合間に1チーム1時間程度設け、研修での不明点を明らかにしたり、受講者にとって有益な幅広い自治体DXのアドバイスも行うなど、職員に寄り添ったプログラムになるよう意識しました。
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目標、現状・課題、解決策のストーリーテリング

研修では、業務改善の手法、Excelのとても便利な機能であるパワークエリを活用したデータ整形、オープンソースであるQGISや国土交通省のPLATEAU VIEWなどを操作し、講義とハンズオンを繰り返しながら、課題の認識やデータの重要性を学びつつ、最終日に「防災・災害対応」をテーマとした、ワークショップを行いました。
こちらは、受講者のプレゼンテーションの一部です。
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         緊急輸送道路と隣接する建物の倒壊シュミレーション
 
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               下水道施設の見える化(3D)
 
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            災害避難経路の土砂災害のシュミレーション
 
この短い研修期間で、GISや3D で被災のデモンストレーションや仮説の立証、解決案の提示など、かなりハイレベルなものを発表していただきました。
最後に受講者の声をいくつかご紹介します。
  • 政策立案でのデータの重要性を身をもって体験できた。データ活用や可視化は、今後、必要なスキルだと思う。データの利活用・オープン化にも繋げていきたい。
  • データの使い方次第で伝わりやすさが全然違うことを実感した。3Dを活用することでわかりやすく伝えられることを改めて感じた。
  • そのデータで何を伝えたいか、その為にどう活用するのかストーリーを立てることが重要だと感じた。
自治体におけるまちづくりの効果的な推進のためには、データ整備とその活用方法を理解していくことが必要です。そのためにも、今回の研修内容が、内部で展開し、より多くの自治体職員が体験し、学ぶことが重要と考えています。
この研修が、その気づきやきっかけとなり、今回学んだ知識やスキルが、各自治体のまちづくりDXに活かされていくことを期待しています。
 
1月26日には「PLATEAU まちづくりDXネットワーキング会」のイベントも予定しています。このレポートを読んでPLATEAUでのまちづくりDXに関心を持った自治体職員の方は下記Peatixのイベントサイトからお申し込みの上、是非ご参加ください。
 
【参考】
「国土交通省 Project PLATEAUウェブサイト」
データ×行政で何ができるか?「まちづくりDX」 in 熊谷市

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